乳がんについて

乳がんは女性特有の病気の一つです。
乳がんになる主な原因には遺伝子の異常や女性ホルモンの影響があると言われています。
ハリウッド女優が遺伝子検査の結果から、乳がん発症の前に乳房を切除したことが、世界で大きな話題となり、乳がんへの認識や治療についての意識が高まっています。

このページの目次

1. 1、転移について
2. 2、乳がんになりやすい年代とは
3. 3、治療法について
4. 4、ステージと治療法
5. 5、乳がんにはどんな治療が行われるか？

1、転移について

乳がんは遠隔転移しやすく、進行が早い、再発しやすいと言われています。 乳がんは自覚症状がないため、他の臓器でがんが見つかり、その原発先をたどっていくと、乳がんを発症していたということもあります。

2、乳がんになりやすい年代とは

乳がんは、３０代から少しずつ増え始め、４０代後半から５０代前半でピークを迎えます。
乳がんは治りやすいとは言われていますが、早期発見が最も重要です。定期的に乳がん検診を受けましょう。

3、治療法について

乳がんは、多くの女性を苦しめています。
治療法を選択する時は、自分自身がよく病状を把握し、担当医と相談しながら納得のいく治療法を選択しましょう。
乳がんの治療法には、外科手術、放射線治療、薬物療法（ホルモン治療、化学療法、分子標的療法）があり、一つの治療法を単独で行う場合と、複数の治療法を併用して行う場合があります。

4、ステージと治療法

乳がん進行ステージにより、治療法も異なります。 ステージ０ 外科手術。乳房を部分切除、または乳房を全摘切除します。
ステージ１〜３Ａ 外科手術と放射線治療、術前薬物療法を組み合わせて行います。
外科手術を行う前に、抗がん剤治療などの薬物治療を先に行い、ガン細胞を縮小させてから手術をし、手術後に放射線治療を行うことが多いです。
ステージ３Ｂ・３Ｃ このステージでは外科手術と薬物療法（抗がん剤治療）を合わせて行います。
ステージ４ このステージでは薬物療法（化学療法）を主な治療法としています。
転移、再発乳がん 手術したところが近くで再発した場合は、再発した部分だけを切除し、放射線治療と薬物療法（抗がん剤治療）を前後に合わせて行います。

5、乳がんにはどんな治療が行われるか？

乳がん治療に行われる、具体的な治療法についてご紹介します。

外科手術 乳がんの治療では基本的に乳房を切除する外科手術を行います。
外科手術には、乳房を出来るだけ残して、がんの部分だけ切除する手術と、乳房を全部切除する手術があります。
乳房部分切除術 乳房のふくらみ・乳首を残して、乳房の一部を取る手術です。
残った乳房に放射線をあてる処置をとるのが一般的です。
乳房切除術 胸の筋肉を残し、乳房全体を摘出する手術です。
術後に放射線治療を行います。
放射線療法 乳房を部分的に、または全部切除する手術を行った後、５〜６週間かけて５０〜６０グレイ程度の放射線を乳房全体に当てる治療法です。
薬物療法 薬物療法には化学療法とホルモン療法があります。
ホルモン療法 女性ホルモンが、乳がんを増殖させるのをブロックする治療法です。一時的期に閉経状態させ、女性ホルモンの分泌を抑えます。
化学療法 術前や術後に行いますが、抗がん剤治療と分子標的薬があります。
術前での化学療法は、手術前のがんを小さくして乳房温存手術を可能にしたり、転移の可能性があるため、全身に病状をコントロールするために用いられます。
術後の化学療法は、手術後の転移再発を予防するほか、治癒率を向上させるために行われます。
抗体療法特定の移転子が異常に働いてる乳がんに対して、その移転子の抗体を薬として点滴で投与する治療です。